長方形というフォーマットを使い切る対角線構図

渓谷を表現するための構図とは?

写真は四角い

普段なにげなく見る写真。
丸いフレームに加工するなどの特殊な例を除いて基本的に四角いですよね?

写真は四角い

そう、写真は四角い。3:2や4:3、最近だと16:9なんて比率もありますがだいたい長方形です。そして四角という文字通り4つの角があります。

では今回はこの四角であるという特性を意識したフレーミングを考えてみましょう。

角の特性

先ほど四角には4つの角があると書きました。これ、ものすごく大事なことです。

長方形というフォーマットには必ず4つの頂点と4つの辺が存在します。そしてそれぞれが直角に交わり絶対的なルールとして四角い枠を形成します。否が応でもフレームとの平行性を意識させられるからこそ、意図して崩した場合を除いて水平を取った方がいいという話になるわけです。

水平取るのは基本!という理由はフォーマットの特性にあるというわけですね。

一方で(私だけかも?)角の特性については触れられることが少ないような気がします。しかし角というのは水平や垂直と同様にとても大きな視覚効果を生む要素。

人間は尖ったものを突きつけられると嫌な気持ちになりますし、矢印があればその指し示す先を自然と見ちゃいますよね?

良きにつけ悪しきにつけ、角というのは強い指向性をもった要素なのです。だからこそ不用意に線的な要素を角に合わせると落ち着かない気持ちになったりするのです。

特性を利用し尽くす構図

それでは実際に冒頭の写真がどのように組み立てられるか見てみましょう。敵(被写体)を知り、己(カメラ)を知れば百戦危うからず!「動きが出るから〜」とかそんな理由で対角線構図を使おうなんて真夏のスニッカーズぐらい甘めぇ!

四隅を利用した視線の流れ

スニッカーズはともかく、4つの角があるという特性を利用した視線の流れはこうなります。左上をのぞく3点に岩の稜線を合わせ、中央右下辺りへギュッと視線を集めます。上からのぞき込んだ滝というハイライトはこれでOK!

次に集まった視線を左奥へ抜きます。これは渓流の流れと差し込んだ光による強いコントラストで矢印を作っているようなものですね。

仮想の視点からどう見えたのかを表現するための、集まる線と出て行く線を利用した対角線構図です。

三分割でもあったりして

ちなみに三分割構図でもあったりして。

今回こってこてのロジカル構築でしたが、やっぱり基本は観察(デッサン)だという思いは変わりません。その上で要素が持つ特性を駆使すれば基本的な構図は誰でも組めるようになるんです。

こういう本、頭に叩き込むほど読みこまなくてもパラパラッとめくると構図の引き出しはグッと増えますよ。