カメラ(機材)は適材適所、目的にあわせてフォーマットを選ぶ

カメラ(機材)は適材適所、目的にあわせてフォーマットを選ぶ

2020-07-09
撮影・機材スキル

でっかいことはいいことだ!センサーだってレンズだってでっかいほうがいいじゃない!それは正しい。なにせブラックホールを観測するためには地球サイズの望遠鏡がいるぐらいだから。

極端な話は置いといて……

デジタルカメラのフォーマット(センサーサイズ)は一概に大きいことがいいことだとも言えないのが面白いところ。そんな話をどさくさ紛れに最近購入したカメラを絡めてしてみようと思います。

でっかい方が画質はいい

でっかい前玉はロマン

フォーマットが大きくていいことの代表と言えばダイナミックレンジ(DR、階調幅の大きさ)が広いこと。それに起因して画質が良いことが挙げられます。APS-Cのエントリーモデルで写真をはじめて、画質を求めてフルサイズセンサーのカメラに切りかえたなんてストーリーはもはや手垢がつくほどに定着した話です。

とはいえ、一応の共通認識は必要なのでカメラで使われる各フォーマットのサイズを比較した図をさらっとご覧ください。こうして並べるとフォーサーズとAPS-Cはさほど差がなく、一般的には大きいと言われるフルサイズも写真全体で見ると小さい方ということがわかりやすいですね。

この図では大判の入り口になるシノゴ(4×5)まで載せていませんが、より大きな8×10や20×24なんてサイズも過去には使われていたようです。

でかい・重い・かさばる

Nikon D800 + SIGMA 70-200mm F2.8 Sports とPENTAX KP + DA* 50-135mm F2.8

マイクロフォーサーズ(4/3)やAPS-Cに対してフルサイズの方が画質がいいことはわかった。ついでに言えばもっと大きな中判デジタルの方がさらにいい。けど何か見落としてません?

そう、フォーマットがでかいとレンズもでかくなるのです。レンズは立体なので3乗とまではいわなくても同じ画角・明るさのレンズを大きなフォーマットで作るとずっと重く大きくなる。実際に上の写真の組み合わせを較べてみると、D800のボディ・バッテリー・レンズ合わせて2,805gに対してKPはボディ・バッテリー・レンズ合わせて1,388gと約半分。

車で移動して平坦な場所で撮影というなら重さに目をつぶっても画質をとるということもアリですが、これが山や森の中だったりすると、不安定な場所で撮ることも多いしやっぱり軽い方がいいし扱いやすい。扱いやすいということは撮影機会に直結するわけで、画質以前に撮れなければ意味がないわけです。

これも言い古された話ですが、最近はセンサーの性能も上がってきてマイクロフォーサーズやAPS-Cの画質もとても高くなっていますし、さらに小さなスマートフォンのセンサーでもソフトウェアの力を借りて驚くような画質を実現したりしています。

でかい方がいいのは確かだけど、でかくなくても十分じゃない?という状況が生まれてきている、と。

小さい方がいいこともある

でかい方が画質はいいけど重いというのが基本であるとして、小さい方がいいということもあるわけです。例えばマクロ(接写)や水中撮影。

マクロに強い

マクロでは小さなフォーマットのほうが同じ絞り値(F値)でも被写界深度(ピントの合う奥行の深さ)が深く、その分シャッタースピードを稼ぐことができます。被写界深度が深くてシャッタースピードを稼げるというのは近接撮影ではとても重要なことで、人の目で見るとそんなに速く動いているように見えない蟻などでも接写で大きく写そうとすると被写体ブレしてしまうことが多々あります。

体長5mmほどのハエトリグモ OLYMPUS TG-5 F4.9 1/250 ISO800

このハエトリグモもOLYMPUSのTG-5というカメラで(1/2.3インチのセンサー)で撮影したもの。コンパクトカメラなのであまり細やかな撮影設定はできませんが、それでもなるべく感度を抑えながら被写界深度とシャッタースピードを確保したいという気持ちが垣間見える撮影設定。

マクロ撮影で小さい方がいいことに、被写体に影が落ちにくいのもポイント。相手が小さいのででかいカメラは影もでかいのです。毎度ライトを炊くわけにもいきませんしね。

模型にも強い

ちなみに被写界深度が生きるのは昆虫などのフィールド撮影だけじゃなく…

模型撮影でも威力を発揮します。特にスマートフォンのカメラは小さいセンサーで被写界深度が深くて広角なのでパースを効かせながらバチッとピントのあった写真が撮れるので迫力のある模型写真が撮りやすい。感度が上がってノイズが目立つようならLEDなどでライティングすることで解決できる。

水中にも強い

TG-5でハーフウォーター

マクロ撮影の他にも小さいといいのが水中撮影。小さい方が水圧に強いし、その分コストも大幅に下がるという話です。一眼レフで水中撮影をしようと思えばスタートラインが数十万円コースですが、コンパクトカメラなら数万円、なんなら今手に持っているスマートフォンが防水モデルならそのまま水に突っ込める。

適材適所でカメラを選ぶ

俺はPENTAXで行く!

画質がいいということは多くの人が望む機能であることに疑いはありません。けれど画質はひとつの指標で、撮りたいものやシチュエーションによって最適解は変わります。

山や森が撮影の中心の私はPENTAX K-1 Mark2とKPというフルサイズとAPS-Cのシステムを中心に、マクロや水の中はTG-5で補うというシステムを選んでみました。

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ちなみにヘッダーの写真に使っているのはKPと同時に購入したSIGMA 18-35mm F1.8 ARTという強烈に個性的なズームレンズです。

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