光を観察しながら構図を追い込んでいく

光を観察しながら構図を追い込んでいく

構図・構成スキル

とある沢でせせらぎに落ちる木漏れ日と奥の林に差し込む光がきれいだったので、ちょっと気恥ずかしいもののそこで構図を追い込んでいくプロセスを公開してみようと思います。(画像はタップすると拡大表示できるのでスマートフォンでご覧の方は横位置でご覧になると見やすいと思います)

やっていることはごくごく当たり前のことで、見る・撮る・チェックするの繰り返しですが、手ブレ補正やポストビューの恩恵を受けることができるデジタル一眼レフ(ミラーレスでも)ならではのプロセスだと感じます。

ファーストショット


木漏れ日が照らす手前のせせらぎを主題にしながら、奥の木立に差し込む光との関係性で奥行を作る構成で撮影したものです。右上から始まるラインが沢筋をなぞって手前のせせらぎにつながるいわゆるS字構図の形。

目視でイメージした後、ファインダーで構図を確認して撮影してみます。「ここからなこうだな」と一度は決めた構図なのでそれなりに整っているものの、ポストビューで確認してみると気になるポイントがいくつかありました。

主にコントラストの強さが影響しているポイントで、コントラストの強いゾーンがやや画面右に偏っていることと。奥の光が強すぎることと手前のせせらぎや水底にもう少し強いコントラストが出ると前後の対比が整って魅力的な画面になりそうです。

奥の光の強さだけならばグラデーションNDフィルター(GND)を使うことで解決することはできそうですが、木漏れ日なので基本的には風次第です。光の落ち方の様子を見ながら解決できるところはしていこうと次のトライをしてみることにしました。

バランスを変えてリトライ

先ほどのファーストショットから少しポジションを落として画面全体の明暗のバランスを変えたセカンドショット。ポジションを下げたことで上下方向の撮影範囲が広がり、画面中央にあった細かなラインが目立たなくなったことで、視線の流れはよりざっくりと大きな形になりました。

相変わらず奥の木立の明るさは強いままですが、左上にも明るいエリアが少し入ったことと、画面下部の流木が大きく入ったことで手前と奥の強弱のバランスは分かりやすくなっています。

とはいえ、まだ手前側には明るさが欲しいです。しばらく光が狙った場所に落ちてこないか待ってみましたが、もっとも光の当たって欲しいせせらぎから外れてしまったりしてあちらを立てればこちらが立たずという状況。レタッチで解決するのも選択肢のひとつですが、できれば撮影時にベストな形をとりたいので悩ましいですね。

再度ポジションを調整して考えてみる

徐々にバランスは良くなってきているのですが、もう少しトライしてみます。

セカンドショットと同じぐらいのカメラの高さのままポジションを一歩ほど左にずらしアングルを気持ち右に動かしました。ポジションを動かしたことによって手前の流木がより大きく入り、奥の明るいエリアの左右のバランスが改善しました。

ここで気にしたいのが流木は明るい要素で画面の手前側のキャッチであるものの、沢筋の流れ自体は遮る形で横たわっているということです。せっかく手前と奥の視線の流れがスッキリしたのを損なわないために、水面の質感を出すことで流木の下に空間があることを表現します。レタッチによって左下のエリアをさらにしっかりと作っても良いかも知れません。

人によって賛否があることかも知れませんが、画面の構成という面で考えれば足りない光はストロボやLEDで補ってしまうというのもひとつの手段ですね。

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