驚異のミニ三脚? Leofoto MT-03 + MTB-19ファーストタッチ

2018-10-13

最近Twitterのタイムラインでよく目にする三脚メーカーLeofoto。これまでにもSIRUIやBENROそしてVanguardなど中国・台湾から安価で品質も良いコストパフォーマンスの高い三脚がリリースされていましたが、どうやら中国ではさらにグレードの高い領域へ入ってきているらしくLeofotoもまた瞬く間に評価を獲得してきているように感じます。

そんな空気に流されてLeofotoのMT-03 + MTB-19という倒立型ボールヘッドにパンニングクランプが組み合わされたミニ三脚を購入してみたのでファーストタッチの印象をまとめてみます。小さくても強いミニ三脚というこのカテゴリーはRRSが先鞭をつけた感がありますが、最近ではGIZTOまで参入してくるなど意外と高いニーズがあるのかもしれません。

サイズ感

Manfrotto PIXI EVOより少し小ぶり

サイズ感はManfrottoのPIXI EVOと比べると一回り小ぶりな感じです。特に脚の細さが効いていてバッグの中で占有する体積は重量以上に差があります。ちなみにMT-03は実測で271g(プレート外して)、PIXI EVOの357g(アルカスイス互換クランプ含め)と比べ25%ほど軽くできています。※一見アンフェアな比較に見えますが、実使用時の条件に近づけての値としました。

MT-03にはLH-25という少しグレードの高いボール雲台をセットにしたバリエーションモデルもあり(カタログ値で0.34kg)そちらであればPIXI EVOとの差もだいぶ少なくなります。

最大高はMT-03にやや分があり

最低高もMT-03が優勢

最大高・最低高についてはいずれもMT-03がより高く・低く設定できました。さらにPIXI EVOは脚部のたわみが大きく沈んでしまうので重量のある機材を載せるとさらに最大高の差は広がりそうです。

価格帯が3倍ほど違うPIXI EVOとMT-03を比べるのは酷という気もしますが、個人的にこのジャンル(それなりに重い機材を載せられるミニ三脚マーケット)を拓いたのはPIXI EVOという思いもありますし、実際にお持ちの方も多い三脚で比較イメージしやすいかと思うのでなにとぞ。

フルサイズ+超望遠で使えるのか

ほとんど興味本位のテストでMT-03にNikon D800E + SIGMA 150-600mm F5-6.3 Cの組み合わせを載せてみました。率直に言ってこんな組み合わせをフィールドですることはないと思いますが、私が所有する中で最重量(約3kg)になる組み合わせがクリアできれば他の組み合わせはほぼカバーできると言えます。(記事公開時は耐荷重のスペックに収まっていたと記憶していますが、2020年6月時点でスペックを確認したところMTB-19の耐荷重は2kgまでとなっているようです)

ひとまず室内でMT-03にD800Eを固定しミラーアップ・リモートレリーズを使用して撮影してみました。設定は左(1枚目)が300mm F8 1/50 ISO1600、右(2枚目)が600mm F8 1/50 ISO1600になります。

普通の(ミニじゃない)三脚でもこの焦点距離の高画素機となればブレには慎重にならざるを得ませんが、ミラーアップ・リモートレリーズという条件とは言えミニ三脚でこれぐらいの安定度が望めるのは素晴らしいと思います。

作動性をチェックするために重い機材を載せて回してみた

作動性を見てみるために先ほどの組み合わせを回してみました。動画でご覧ください。

少々作動が渋いかなという気がするものの恐らく使っているうちに馴染んでくるだろうというレベルで、十分にスムーズに動いてくれます。

動画の前半でテストしてる脚を半端に伸ばした(展開した)状態での安定性は購入前に気になったポイントだったのでやってみました。体重を乗せてぐいぐいやればさすがにグラつくものの自然にペタッと倒れ込んでしまうような気配は微塵もありません。驚きました。

拡張三脚ネジ穴が便利

Leofoto MT-03 + AM-2

MT-03は剛性の高いミニ三脚ということが分かりましたが、軽量化を兼ねて開けられた各脚の三脚ネジ穴によって拡張性も持っています。

私はこの穴に同じくLeofotoのAM-2という拡張アームを付け、その先にLUMECUBE AIRという防水LEDライトをセッティングしてマクロ撮影の補助光源にしています。

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まとめ

届いてからひとしきり触った感想をまとめてみると総じてよくできています。3kgの機材を載せ600mmでブレないミニ三脚ということだけでも価値がありますがRRSUltra Pocket Podの1/3の価格なんですよね。アイデアやデザインはRRSをかなり意識しているのですけど、Leofotoが急速に支持を集めるのはコストパフォーマンスだけではないということが付属のアルカスイス互換プレートを見ると分かります。

Manfrotto PIXI EVOより少し小ぶり

プレートとクランプの間をよく見てください。脱落防止ピンがクランプではなくプレート側に設置されているんです。これがプレート側にあるとLeofoto純正同士であればマッチングに困らない(つまり囲い込み)となるものの、ユーザーからするといちいち互換を気にしたり嵌め込むのにコツを求められたりとやや鬱陶しさを感じる部品です。

これがクランプではなくプレート側にあるというのはそういったユーザーのニーズを汲んで、他社製のアルカスイス互換プレートを使うことを本当の意味で前提にしているわけです。一応使えるよ、ではなく。

ミニ三脚をもってしてこのクオリティとユーザビリティを見せつけられると、将来を注目せざるを得ません。もう決定版でいいんじゃないかという気がしています。

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耐荷重が6kgのLH-25という雲台と組み合わされたセットもあります。フルサイズ一眼レフと組み合わせる場合はこちらの方が安定感がありそうです。(標準ズームであればMTB-19で困ったことは今のところありません)

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