テーマで越えるマンネリの壁

ギリギリの生命感を探る

いつかやってくるマンネリ

カメラの扱いに習熟した、構図のコントロールもそれなりにできるようになってきた。そんなある日、ふと自分の写真に「ちょっと飽きたな」と感じる瞬間がやってきます。いわゆるマンネリやスランプという状態です。

写真を撮ること自体に飽きたわけではない、カメラに触れるのが嫌になったわけでもない。けれど撮った写真を見返してみるとどこかで見たようなものだったり、上手くはまとまっているけれど何が見せたかったのかよく分からないなんてことも。

テーマを決める

テーマを掘り下げることで見なれたモチーフにも違ったアプローチを見いだせる

私もこれまでに何度も行き詰まりを感じるタイミングがありました。その時々で撮影のスタンスを変えてみたり、主軸にする画角を変えてみたり、それこそ新しいレンズを試してみるなんてこともしました。新しい機材を買ったり使ったりするのは楽しいですしね!

けれど、もっと簡単に根本的にブレークスルーする方法があるんです。それがテーマを決めて撮るということ。言葉にするとあたりまえの話なんですが、意外と意識し続けるのは難しい。だからこそ往々にしてマンネリになってしまうのでしょう。

より深い理解を得る

煌めきの背びれ

私が最近テーマにしているのは「Liminal Nature」。自然の中で見過ごしてしまいそうな存在を丁寧に見つめるというテーマです。

これを掘り下げていくと、何でもない蜘蛛の巣や枯れ葉が最も美しく見えるためには「どんな角度」「どんな光」「どんな色」で表現していけばいいのだろう?と自然に思索を巡らせることができます。それはつまり、被写体をより丁寧に観察することに他なりませんし、同時に被写体に対する深い理解を得ることになるのです。

やや精神論のようですが、モノを見方を変えれば被写体に対する行動も変わるという程度に考えていただきながら、自分に合ったテーマを見つければ気持ちも新たに撮影を楽しめるのではないでしょうか。

Liminal Nature

先述しましたが、知覚できるギリギリ、なにげなく歩いていると見逃しているけれど、そこにある他愛もない生命があるから大きな自然が存在するというようなテーマで撮影した海沢渓谷(奥多摩)です。

使用機材

本記事で使用した写真は全てNikon D800とAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8Gで撮影しました。