アクセントカラーで視線を誘導するRAW現像テクニック

2018-04-26

RAW現像後

前回、なぜ朝焼けや夕焼けは人を惹きつけるのかということをやりましたので、今回もその流れにまかせて朝焼けの写真を題材にしてみます。

全体の色調を整える

こちらが元の写真。全体的に暗いのでまずは基本的な色調を整えます。

基本補正後

こんな感じです。全体の明るさを上げ、朝焼けのピンクを強調した程度で特別なことはしていません。これから夜が明けるぞという雰囲気はありますが、このままだと手前側がちょっと寂しいかなという印象です。

アクセントになる色で視線を誘導する

アクセントカラーを差してみた

そこでちょっとしたテクニックを使ってみました。ちょっと分かりにくいので見比べられるようにビフォー・アフターで確認してみます。

何をやったかというと…

ハイライトにアクセントカラーを差す

こういうことです。画面内で最も目を引く焼けた空。その色を氷結した湖面や雪のハイライトにも差しました。全体に適用するのではなくハイライトのみにすることで自然な仕上がりを得られます。いわゆる隠し味みたいなものですね。

具体的にはLightroomの円形フィルターを輝度マスクでハイライトのみに範囲を限定し、色温度補正と色かぶり補正でややピンクの光を感じる程度に色を被せています。

こうすることで手前から奥へ向けての色の関連性ができ、視線を誘導する補助的な効果を生むことができます。

あくまで視線を誘導する構図を組むことが基本ですが、画面にもう少しアクセントが欲しいというときに使えるテクニックですので、控え目に試してみてください。